【HSP】疲れやすいのはなぜ?その原因と対策3選

日常生活だけで疲れてしまう…

周りの友達と同じように、休みの日に遊ぶなんてとんでもない…

なんでこんなに疲れるんだろう?

自分は怠け者なのかな?

こんなふうに悩むことはないでしょうか?

最近急に疲れやすくなったわけではなく、

幼い頃からずっとこんな感じという人は、HSP(ひといちばい敏感な人)かもしれません。

今回は、疲れやすいHSPが、少しでも楽に生きていくための対策をまとめました。

1.HSPが疲れやすいのはなぜ?

高木のぞみ
こんにちは。HSPママの高木のぞみ(HSPmama_mibuki)です。

HSPとは、アメリカの心理学者、エレイン・アーロン先生が提唱された概念です。

Highly Sensitive Personの略で、「ひといちばい敏感な人」や「繊細さん」などと訳されています。

詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

https://yawanon.com/hsp-生きづらい-原因-特徴/

HSPは、なぜ疲れやすいのでしょうか。

理由はたくさんありますが、今回は2つ挙げたいと思います。

1-1.HSPが疲れやすい理由①無理をしているから

HSPは現代社会の中では、なかなかに生きづらい気質だと思います。

自分の感じ方は、人と比べることが出来ないので、私はずっと、

「こんなに生きづらい世界を、みんなも同じように感じながら、頑張って生きているんだから、私も頑張らなきゃ」と言い聞かせて生きてきました。

泣いている人や、不機嫌な人がいるととても不安になるので、当然周りの人もそうだろうと、

どんなに自分がつらい時でも、いつも笑顔でいるようにしたり、

無理してテンションを上げていました。

ですが、みんなが必ずしも私と同じようには感じていない、ということをHSPの概念で知ることが出来ました。

日常生活で無理をするとはどういうことか、

こんな例えを『生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン 』より紹介します。

「細かい作業を1時間でどれだけできるか」という調査をするとします。

静かな環境で行う人と、工事現場のような騒音の中で行う人と、作業結果は同じになるでしょうか。

やってみるまでもなく、静かな環境のほうが、作業効率はよくなるはずです
よね。

HSPの敏感さの対象は、音やにおい、味覚、または他人の感情であったりと、多岐にわたります。

例えば音に敏感な人の場合、それが換気扇の音や、食器の重なる音などの生活騒音のレベルでも、

常に工事現場の騒音の中にいるような感覚だと思います。

このような環境の中で結果を出そうとすると、すごく集中力を使わなければなりません。

HSPは、意識するしないにかかわらず、日常からひといちばい無理をして生きている
場合が多いようです。

だから、休みの日はぐったりしてしまうことが多いのではないでしょうか。

HSPでない人と同じように、休日に活動的に過ごすことは難しい、と感じる人が多くて当然だと思います。

高木のぞみ著『 生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン』より引用

この例えのように、音一つとっても『集中力をかなり使わないと生活できない 』ことが少しわかって頂けたと思います。

ここに人によっては、人の顔色の変化や、匂い、手触り、味覚などの感覚などの情報も加わってきます。

脳が疲労して当然だと思います。

1-2.HSPが疲れやすい理由②人混みが苦手

次に、HSPは人混みが苦手と言う人が多いですが、それはなぜなのか、同書よりご紹介します。

HSPは、多くの人の中にいると、すぐに疲れてしまう、という特徴もあります。

HSPが人混みで疲れやすいのは、一言でいうと、人混みに行くと「情報過多」になる
からだと考えています。

人がたくさんいる場所は、さまざまな刺激であふれています。

HSPは、これらの快適な幅(耐えられる度合い)が狭いことが多いです。

例えば、私は、満員のレストランなどでは、周りの話し声や食器の重なる音、水の落ちる音、エアコンや換気扇の音が、けっこうな騒音と感じます。

また、不機嫌な人や表情が暗い人がいると、全くの他人でその人と話したわけでもないのに、その人の感情をもらってしまうことがよくあります。

これらの刺激のほとんどが、「情報」として頭に入ってくるので、情報過多になってしまうのだと思います。

私の中でのHSPのイメージは、神経系が余計に枝分かれしていて、ささいなことも情
報として拾う。

例えるならば、とても細かいチリも拾ってしまうホウキです。

ホウキにもいろいろありますが、熊手や竹ほうきではなく、細かい目のホウキです。

でも、これは、熊手や竹ぼうきが劣っていて、細かいチリを取れるホウキが優れている、ということではありません。

ですからHSPの能力が高いということではないのです。

拾う情報を処理するスピードは同じでも、情報量が多いと、脳が疲れやすい、というイメージです。

これも例えるなら、砂時計の大きさは一緒だけど、砂の量が多いと、砂が落ちるまでの時間が長いですよね。

その情報を処理するのに、脳を使う時間がそれだけ長くなってしまうので破れやすい、ということだと理解しています。

そして、自分に必要のない情報まで、とりあえず入ってきてしまうために、必要なものを取捨選択するのにも時間がかかります。

要するに、ひといちばい処理する量が多いから、ひといちばい疲れやすいということです。

ですから、人混みで疲れやすいのは、あなたが弱いのではなく、それだけ頑張ってるから疲れやすいともいえます。

高木のぞみ著『 生きづらいHSPのための、自己肯定感を育てるレッスン』より引用

1日を終えた時の、脳で処理しなければならない情報量に差が出る、という感じでしょうか。

その日その日で解消できればいいですが、幼少期からの積み重ねは、大人になるにつれて疲労となって蓄積することも有り得そうですよね…

この脳の構造は生まれつきの気質なので、大人になっても変わることはありません。

だからこそ、対策を身につけて頂きたいなと思います。

2.  疲れやすいHSPのための対策3選

2-1.HSPが楽に生きるための対策①自分自身を知る

まず、ここまでで、「あー確かに無理してるかも」と思われましたか?

それとも「そんなのみんなそう、普通でしょ。だからみんなのようにもっと頑張らないと」と思われましたか。

HSPの概念を知った当初、私は後者でした。

自分の感じ方が少数派だと信じられなくて、自分は怠け者でダメ人間だと思い込んでいたからです。

疲れやすさへの対策をする時に一番大切なことは、自分で思っている以上に無理をしていることを、まず理解することです。

後者の感じ方をされた場合は、私のように無理をしているとすぐに理解するのは難しいかもしれません。

なので、HSPとはどんな人なのか、ぜひ調べてみてください。

今は本も沢山出ていますし、HSPのお茶会をオンラインでされている方も増えてきました。

きっとほっとできる言葉が見つかると思います。

2-2.HSPが楽に生きるための対策②眠る前の3分でできること

ここまで書いてきた通り、HSPは情報過多になりやすいです。

そしてその膨大な情報を取捨選択し、頭を整理することは、現代社会の生活ではなかなか時間が取れないと思います。

しかし、情報過多の状態のまま眠りにつくと、眠りが浅かったり、悪夢を見て睡眠の質が下がることもよくありますよね。

ですので、ぜひ眠る前に『 3分間だけ 』時間をとって、1日の振り返りを行って見てください。

やり方は簡単です。

1.楽な姿勢で座り目を閉じる

2.深呼吸をする

3.目の前にスクリーンがあるとして、その日朝起きてからあったことを映画を見るような感じで、ざっと振り返る

(引っかかるところがあっても、そこで止まらずに、夜まで)

4.最後に引っかかったところに少し戻って、不快だった感情を、「嫌だったね」「つらかったね」とただ肯定する

これで終わりです。

たったこれだけですが、頭が整理され、私は悪夢が格段に減りました。

2-3.HSPが楽に生きるための対策③タッピング

タッピングはHSPにぜひ習得しておいて欲しい対策の1つです。

つらい出来事、嫌な感情、なかなか消えてくれませんよね…

消滅させるまでは難しいですが、磨りガラスの向こうで起こっていることのように、

その感情にベールをかけたり、薄くすることは出来ます。

ツボは14箇所ありますが、ここでは一つ紹介します。

左手を開いて、小指の側面を同じように開いた右手の小指側でトントンとタップしてください。

これを、軽くしたい、つらい出来事を思い浮かべた状態で行います。

そして何回かやって見て、もう一度つらい出来事を思い出した時、だんだんと薄くなってくる感覚が掴めるようになると思います。

3.まとめ

HSPの疲れやすさは、脳が勝手にいろんなことを拾ってしまうから、なかなか手強いですよね…

ただ、あなたが疲れやすいのは、あなたが弱いのでも、甘えているのでも、怠け者なのでもありません。

そういう脳の構造をもって生まれてきただけです。

HSPは生まれつきの気質であり、病気ではないので、この薬を飲めば治る!というものではありません。

ですが、あなたが抱える生きづらさは変えていくことができます。

自分はどうしようもなく人より劣っていると感じていているとしたら、まず「本当に劣っているんだろうか?」と疑うところから初めて見てください。

時間はかかりますが、必ず心が軽くなる日が来ます。

1人でも生きづらさから解放され、体の力を抜いて生きていける人が増えますようにと願っています。