【実録】HSC長男の下に兄弟が生まれたらどうなる?

HSC長男が5歳半の時に、次男が産まれました。赤ちゃん返りがとんでもないことになるのでは…とかなり心配していた私と夫。

次男を妊娠してからHSC長男の変化についての記録です。

1.【HSC】下の子が産まれたらどうなる?

高木のぞみ
こんにちは。HSPママの高木のぞみ(HSPmama_mibuki)です。

HSCはそうでない子もいると思いますが、多くの子が愛情のたタライ大きいような気がします。【1】愛情のタライとは、例えば愛情を入れておくタライのような入れ物があったとして、その大きさが小さい子は、「かわいいね」「大好きだよ」とたまに言われれば、自分はかわいがってもらえているんだ、大事にされているんだと思えます。しかし、タライが大きいと、そういう言葉をどれだけもらっても足りない、満たされない、そして満たされいから不安になってもっともっととなりますよね。

HSCの多くはそういう傾向が強いと感じています。もちろんHSPになっても、ですね。

だからこそ、家庭の中に自分だけが子どもだった時は、心身ともに愛情を一心に受けられるけど、下の子が生まれたら、どうしてもかけられる手が少なくなるので、息子が大丈夫なんだろうか…と心配していました。

1-1.妊娠判明!HSC上の子の反応は?

では、実際の反応ですが、妊娠してしばらくしてから赤ちゃんができたことを伝えました。最初は「ウソでしょ」と全く信じていませんでした。受け入れられなかったのかもしれません。その後、お腹も少しずつ大きくなってきて、本当に赤ちゃんがいるんだと思ってからは、「赤ちゃんいらない」「赤ちゃんと遊びたい」など受け入れたり拒否したりを繰り返していきました。

妊娠中、それまでのように母親である私が遊んでやれなくなったので、赤ちゃんに取られたという気持ちはだんだんと大きくなっていきました。夜寝る前にいつもイチャイチャラブラブタイムを作っているのですが、そこで「赤ちゃんが生まれても、息子君が一番大事」「呼ばれてすぐにいけないこともあるかもしれないけど、それでも大事なのは変わらない」ことを何度も何度も伝えていました。息子も赤ちゃんも大事だよというのではなくて、あえて、息子が一番なんだと強調して伝えるようにしていました。

そうして過ごすうちにだいぶ落ち着いてきて、生まれるのが近づくころには、「にいにって呼ばれるかな」とわくわくするようになりました。

1-2.無事出産!上の子は大丈夫?

出産の時、予定日一ヶ月以上前に破水してしまい、夜中に病院に行ったので、朝起きたらママがいないということで、息子はそれはそれは大荒れでした…。しかも破水していたので産むまで入院となり、コロナ禍もあり息子に会うことができないまま、2週間経過しました。なんとか無事出産し、自宅に帰って来た時は、くっついて離れない、すぐにかんしゃくを起こすなどとても不安定になっていました。

その後、出産直後で動けない私の側にくっついて遊んだり、下の子を抱っこしたりとだんだんと受け入れていっていました。また、にいにになったということで正義感が強くなったのか、お手伝いを率先してやってくれたり、下の子が泣いたら構ったりととても頼もしさも感じていました。今思えば、喜んでやっていたようにみえて、あれもかなり無理して頑張っていたのかなと思います。

夜は今まで以上に寝付くのが遅くなり、就寝時間が近づくにつれて、暴れたりもしていました。なので、イチャイチャラブラブタイムを継続しつつ、これまでよりももっと直接的な言葉で、息子が大好きで、大事なんだと伝えるようにしていました。

そんな生活が2か月過ぎたころには、だいぶ落ち着いてきて、寝るのも格段に早くなりほっとしていました。しかし、それから間もなくして、変な咳をし始めました。

2.ストレスからチックを発症

変な咳をするものの、のどは赤くない、鼻水もでていない、熱もない。風邪の引き始めかと数日様子を見るものの、風症状が出るわけでもない。悪化するでもなく続く咳を疑問に思いつつも、そこまでひどくもないのでのど飴をなめさせつつ様子を見ること3週間…。相変わらず止まらないので、さすがにおかしいなと小児科を受診しました。

のどを診てもらうも炎症はなく、その他に風邪症状もない、寝ている間の様子を聞かれ、寝ている時に咳はしていないと答えると、「チックだと思います。癖ですね。咳チックというものがあるんです。」とのこと。チックの存在は知っていましたが、瞼がぴくぴくしたり、唇が動いたり、瞬きばかりするなどのことだと思っていて、咳チックというものがあるのを初めて知ったので、驚きました。

対処法について尋ねると、「その咳やめなさいなどとやめさせる必要はないので、自然にしなくなるのを待って大丈夫です」とのこと。チック症状を起こす原因は様々ですが、ストレスからくることも多く、息子はお兄ちゃんになって2か月、そろそろストレスが溢れてもおかしくなく、無理していたんだなと思いました。

そこからは、息子と2人でデート日を設け、ママを独り占めして思いっきり甘える時間を増やしました。そんなある日、寝る時間になって、みんなで寝室に行ったときのことです。下の子のおっぱいタイムになったので、授乳しながら絵本を読んでいました。すると、息子が激しく泣き出し、ちょっと様子がおかしかったので、下の子を夫に預け、息子を落ち着かせていました。

ゆっくり息子と話して出てきたのはこんなことでした。

  • 下の子ばっかりママにだっこされてずるい
  • にいにになったのはうれしい
  • 下の子はかわいい
  • もっとかまってほしいけど、ママに無理してもほしくない

可愛いのに憎たらしい、にいにとして可愛がりたいけど、自分も可愛がってほしい。息子の中ですごく大きな葛藤があって、思いが溢れてきた瞬間でした。

そりゃそうだよねーと思いました。5年間愛情を一心に受けてきて、それでも足りない、満たされなかった息子。下の子が生まれて、物理的に独り占めできなくなって、言葉では大好きだとどれだけ言われても不安で…。

息子には、無理しないで、甘えたいときは甘えていいし、わがままになっていいんだと繰り返し伝えました。すぐに対応できないかもしれないけど、ママとデート日も定期的にできるし、ママからも甘えていいよって言うからねと。

その日からは、ため込むのではなくその都度、構ってほしい、僕も甘えたいというようになりました。もちろんまだまだ暴れることはありますが…。2か月児を抱えて上の子にも応えるのはなかなか大変なんですが、後で爆発するほども不安を抱えさせるよりはいいかと、家事などは後回しにして対応するようにしています。

3.まとめ

HSC長男の次男を妊娠してからの様子をまとめました。すべてのHSCがこうなるわけではもちろんありませんが、一出来事として参考になれば幸いです。

今回を通して、改めて言葉で伝えていくことの大切さと難しさを感じました。どれだけ伝えても、HSCが受け入れるようになるのには時間がかかり、親としてはこのくらいで大丈夫かなと思っても、子どもは全然足りてない…ということも多いんだなと。こうして症状や言葉でSOSを出してくれているうちはまだ安心ですが、これからも親に言える関係性を築けるように心がけていきたいと思います。

【参考文献】

【1】HSCの子育てハッピーアドバイス

【参考サイト】

チック症・トゥレット症候群