生きづらさに悩むHSPには、生きづらさの原因を深く掘り下げていく当事者研究をおすすめしたいです。
今回は、HSPがよく悩みがちな、「キャパオーバーになりやすい」とは、なぜなのか考えて行きたいと思います。
※あくまで考察です。全ての人がこの内容に当てはまる訳ではありません。
この記事の内容
1.HSPの当事者研究 キャパオーバーになりやすいのはなぜ?
HSPは「(nonHSPに比べて)キャパオーバーになりやすい」と言われます。
同じ教室や職場、つまり同じ空間で同じように過ごしている周りの人は元気に楽しそうに過ごしているのに、自分だけが疲れている。
場合によっては、余裕がなくなり、頭が混乱して、パニックになりそうにもなる。
これはなぜなのか。
「自分が弱いから」と思ってしまうと、自分を責めるだけで、そこで終わってしまいます。
そうではなく「自分の中で何が起きているのか」を考えてみる。
それが当事者研究です。
当事者研究についてはぜひこちらの記事をごらんください。
https://yawanon.com/生きづらい-hsp-原因-当事者研究/
2.キャパオーバーになりやすい原因を掘り下げてみる
2-1.感受する情報「量」が多い
まず1つ目に考えられるのは、単純に、感受する情報「量」が多いということです。
敏感ということは、キャッチする刺激が多いということです。
情報が細かく入ってくれば、処理も精細になり、処理する「量」が増えます。
nonHSPが気にならないような、音や匂い、光の強さなどを強く感じれば、
それだけ心や脳が忙しく働かなければなりません。
2-2.「多様な」情報が一辺に入ってくる
2つ目に、「多様な」情報が一辺に入ってくる、というのも疲れやすい原因の一つではないでしょうか。
似たような、まとまった一つの情報であれば、量が多くても処理しやすいですが、
あっちもこっちも、違うジャンルの話題に対応するのは、混乱しやすいですよね。
例えるなら、上の写真のような、いろんな扉が一斉に開いて、それぞれのドアからみんなが一気に喋られたら、パニックになりますよね…
さらに、人の話し声だと、感情も一緒にキャッチしやすいところが、HSPならではの疲れやすさの原因ではないかと思います。
同じような音でも、
- 人の声
- 機械音
- 自然の音
では、受ける印象が変わります。
もちろん、音そのものの大きさや、耳にやさしいか、耳障りかはありますが、
そこにうれしそうな声、怒鳴り声、悲しそうな声、切なそうな声では、そこから様々な感情が連想され、共感しようとしなくても、感情が呼び起されてしまいます。
そこからさらに、自分の過去の感情が呼び起されることもありますよね…。
私もですが、HSPからよく聞くのが、カフェにいると、見ず知らずの周囲の人たちの会話が、別に聞き耳を立てているわけでもないのに聞こえてきて、
いつのまにか「頭の中に知らない人たちの人物相関図ができあがっている」ことです。
入ってきた情報が、意図せずして処理され、その情報がまた自分の感情を刺激したり、放っておくことを許さなかったりします。
人の集まる場所に行くと疲れるのは当然ですよね。
2-3.周りの人はかぼちゃだと思えますか?
ここで、HSPの私と、nonHSPの夫の会話をご紹介します。
人混みに行くと疲れるんだよね。前に心療内科の先生から、
「HSPではない人は、どんなに周りに人がいても物体だと思うんだよ。目を見て相手を認識するまではね。
あなたは違うんじゃないかな?って言われたんだけどさ、本当にそうなの?
目の前の人だけじゃなくて、360℃周りにいる人は人間だと感じるんだけど?
話し声とか聞こえてくるじゃない?そのうちにあの人は誰々と喧嘩してて機嫌が悪い
こっちの人は仕事で大変なのね、とかならないの?
このように、人混みが辛いという人に、「周りの人はカボチャだと思えばいいんだよ」とアドバイスされることもあるかもしれません。
しかし、そう思えないのがHSPなのではないかと思います。
つまり、周りにどれだけ人がいようと、人を人として意識してしまう。
人というのは、物よりも情報量が多いのです。
動いたり、関係性がうまれたり、敵か味方か、安全か危険かなど、様々なことを考えさせられます。
nonHSPは、HSPと比べると、人を物と捉えたり、あるいは意識の外に追い出したりすることが、比較的容易だといわれます。
自分にとって必要な情報だけを得られるように、フィルターをかけられる。
そのフィルターがかかりにくいところに、
キャパシティ・オーバーになりやすい原因があるように思います。
これは、発達障害、とくにASD(自閉スペクトラム症)との類似点でもあり、相違点でもあります。
それについては、別の記事で考察したいと思います。
3.まとめ
このように、いざ言葉で説明してみると、
かなりの量になることが、無意識のうちに心の中で起きていることがわかります。
しかも、言葉でうまく説明できない状態というのは、正体不明で、あいまいで、もやもやしているために、余計に気になりやすいように思います。
「しょっちゅう、こんなにいろんなことが起きていたら、そりゃ疲れるよね〜」、と思えてくると、多少なりと気持ちも楽になってきます。
このように、外在化して、落ち着いて考えてみると、それまで気づかなかった「自分の中で起きていること」が見えてきます。
すでに、誰かが述べていることもあると思いますが、「自分なりの言葉で表現する」ことが、自分を知るためには必要なことだと思います。
そうやって「自分を知る」ことで、対策も打ちやすくなります。
このような「当事者研究」HSPバージョンが、広まり、意見交換できるようになっていくといいなと願っています。
他にもこう言う考え方があるんじゃない?
自分はこう思うなどありましたら、ぜひ教えてください。
一緒に深めあって、生きづらさをさらに解消していけたらうれしいです。
とてもわかりやすいです!
特にnonHSPの旦那さんとの言葉のやりとりが優しく(易しく)て、ストンと納得できました。
こんな風に説明したら感じ方の違いをわかってもらえるのか!と思いました。
他の記事もゆっくり読ませていただきます。
コメントありがとうございます!
そんなふうに言って頂けて、うれしいです(。•ㅅ•。)♡
nonHSP夫との会話はちょくちょく出てくると思います!